会報262号を発行しました

今号より、記事はすべて横書きに統一しました

会報261号4月16日に、会報『パーキスターン』262号を発行しました。今号より、記事はすべて横書きに統一しました。
当協会の会報は、これまで縦書きと横書きの合本スタイルをとって来ましたが、先般、会員の皆さまにアンケートを行なったところ、回答された全員の方が横書きに統一することに賛成でした。
横書きに統一するメリットとしては、英語表記や年号などは横書きの方が見やすい、パソコンで見るときに縦書きはスクロールするのが面倒なので横書きの方が便利といったことが挙げられます。今後も内容は、さらに充実してまいります。

以下、今回の掲載記事について、簡単に紹介します。

1. 平成29年度第6回理事会開催……協会では、平成30年度の事業計画とその収支予算を策定し、理事会で審議の結果原案通り可決されました。協会はこれに沿って1年間活動していきます。

2. シャリーフ失脚後のパキスタン政局……激動のパキスタン政局について会報260号に会員の中野勝一さんが詳述されていますが、その後の動きについて、中野勝一さんから今号にご寄稿いただきました。議員資格が剥奪された場合の期間について、4月13日に最高裁から「永久」との判決が出されたので、シャリーフ前首相は議員としても首相としても党首としても返り咲く道が閉ざされました。その前後の動きについて論述されていますので、パキスタン政局を知る上で大変参考になります。

3. パキスタン投資庁ナイーム長官が来日……2月にパキスタン投資庁(BOI)のナイーム長官が来日され、日本政府の関係省庁のキーマンとの会談が行われました。当協会の今泉会長は元BOIの名誉投資顧問でしたので、日本企業がパキスタンへの投資を増やすためにはどうすべきかについて長官に助言しました。その内容について書かれています。

4. パキスタン・ナショナルデー レセプション……パキスタン・ナショナルデーを祝う会がホテルニューオータニで、300名を超す方々が出席されて盛大に催されました。

5. 第10回国際ウルドゥー学会に出席して……昨年12月にパキスタンのカラチで開催された同学会の模様を、同学会に日本の代表として参加された大東文化大学名誉教授の片岡弘次先生から寄稿していただきました。学会は5日間にわたり世界の13か国から詩人、作家、学者が参加して開かれました。その学会の全般について写真、新聞記事を豊富に交えて紹介されています。

6. ハラール食(その2)……日本人が、なかなかわかりにくいと思われるハラール食について、前号に続いて久留米大学法学部国際政治学科教授の古賀幸久先生からご寄稿いただきました。日本人は、ハラール食というと厳格なものという一面しか見ないが、いろいろな考え方があることがわかります。

7. シャルワール・カミーズ今昔(3)——「好きなものをなんでも着る」時代の幕開け……毎回、パキスタンのファッションについて美しく、また楽しい話題を提供していただく日本学術振興会特別研究員の須永恵美子さんから、最近のショッピングモールの状況や人気ブランドの紹介など興味溢れるお話をご寄稿いただきました。

8. 第19回「パキスタン料理教室」開催……今回19回目を迎えるパキスタン料理教室に参加された仲村安宏さんから、料理教室の模様をご寄稿いただきました。今回はパキスタン料理の中でも、人気があり、パキスタンで広く食されているビリヤーニーをメインにし、材料とその調理過程が丁寧に解説されています。ビリヤーニーの歴史や、お米のことについてのコラムがあり、単に料理の解説というだけでなく、読み物としても充実しています。

9. 私の一枚シリーズ……146回目にあたる今回は、「花とバラの実で飾られたとんがり帽子」と題して、会員の丸山純さんにお書きいただきました。「ブダラックの祭り」で踊る少女たちの躍動感あふれる写真と、状況が目に浮かぶようなお話で実際にパキスタンにいる感じがしてきます。

10.人と食、それは愛。そしてパキスタン……パキスタンに長く生活され、当協会の料理教室の講師もしていただいているシャー真理子さんから、今回も料理の匂いが伝わり思わず食べたくなるようなお話をご寄稿いただきました。

会報をお読みになったご感想あるいはご意見などをメールでお寄せいただければ幸いです。

Vol. 262……2018年4月発行
平成29年度第6回理事会開催 1
シャリーフ失脚後のパキスタン政局:中野勝一 5
パキスタン投資庁ナイーム長官が来日 9
パキスタン・ナショナルデー レセプション 10
第10回国際ウルドゥー学会に出席して:片岡弘次 11
ハラール食(その2):古賀幸久 20
シャルワール・カミーズ今昔(3)
─「好きなものをなんでも着る」時代の幕開け:須永恵美子
28
第19回「パキスタン料理教室」開催:仲村安宏 34
私の一枚(146)…花とバラの実で飾られたとんがり帽子:丸山純 40
人と食、それは愛。そしてパキスタン(35):シャー真理子 41
パキスタン・ニュース 42
2017年度総目次 48