会報『パーキスターン』第224号を発行しました

新会計年度の予算をはじめ
興味深い報告や読み物が満載です

224号表紙 パキスタンの会計年度は7月〜6月ですが、今号には6月半ばに発表された2008-09年度の経済白書と2009-10年度の連邦予算を掲載しました。毎年取り上げているものです。昨年度の経済成長率は世界不況の打撃もあり2%にとどまりましたが、農業部門は好調。また連邦予算は前年度予算比23.5%増になっています。

 2007年、パキスタンの貿易・投資条件の改善やインフラ整備促進に民間セクターの声を反映させるため、日パ両国の民間人を中心とした日パ経済委員会共同研究会が設置され、研究が続けられていましたが、その最終成果が今年5月に報告されました。メンバーの1人小田尚也さん(立命館大学准教授)に記事にまとめていただきました。

 パキスタンへ旅する人も以前より減っている昨今ですが、そうした中でトレッキング・ツアーを続けている(株)西遊旅行から新井俊明さんに、ハイライトの1つであるバルトロ氷河トレッキングに向けての現地視察の様子を書いていただきました。迫力ある写真とともに、ツアーを作る側からの臨場感あふれる記事になっています。

 モハッマド・ライースさんの連載記事「パキスタン系アメリカ人」は、アメリカに生きるパキスタン系の人々のこれからの問題点に入ってきました。

 登利谷正人さんの「ペシャーワル便り」は、前回インターネットの接続の関係で原稿が間に合いませんでしたが、今回はその分も含めてたっぷりと現地の状況を知らせて下さっています。

 「BOOK REVIEW」欄は、雁部貞夫さんの『秘境ヒンドゥ・クシュの山と人ーパキスタン北西辺境を探る』を取り上げ、平岡誠一郎さんに書いていただきました。「国境にかけるスクリーン」は好評の中2年続けていただきましたが、もう1回で終了予定です。「私の1枚」は、スィンド大学に留学していた萬宮健策さんの記録です。 [高安]

Vol. 224……2009年7月発行
二〇〇八−〇九年度経済白書 1
二〇〇九−一〇年度連邦予算発表 4
パキスタン製造業の高度化に向けて
 −日パ経済委員会共同研究会の成果報告より
8
カラコラム核心部 K2大展望 バルトロ氷河を歩く:新井俊明
パキスタン系アメリカ人(5):モハッマド・ライース
ペシャーワル便り(10):登利谷正人 一四
BOOK REVIEW 一九
6月に「パキスタンの集い」2回開催 二〇
国境にかけるスクリーン(12):すぎたカズト
私の一枚(108)…恩師との思い出:萬宮健策
パキスタン・ニュース