会報『パーキスターン』第221号を発行しました

経済問題からウルドゥー語短編小説の翻訳まで、
盛りだくさんの内容になりました

221号表紙冒頭に、東京大学大学院経済研究科・ものづくり経営研究センター特別研究員の伊藤洋さんから「パキスタンの自動車産業発展のための提言」というタイトルで寄稿していただきました。パキスタンの自動車産業の歴史や日本との関わり、インドとの比較などを通して、専門家の立場から今後への提言がされています。

日本との関連では、カースィム港の特区設置で日本の投資を誘致するPJBFの動きもまとめました。また、IMFの金融支援についてもドーン紙の記事を抄訳しています。昨年10月にアメリカの国際平和研究所によって行なわれた世論調査の結果も取り上げました。

読み物としては、イラストレーターの若山ゆりこさんの臨場感あふれる「パキスタン駆け足旅行」が楽しめます。モハッマド・ライースさんの連載「パキスタン系アメリカ人」は2回目を迎えて、佳境に入ってきました。

短期連載として、『ウルドゥー文学』に掲載されたウルドゥー語短編小説「血痕」(アブドゥッラーヒーム・アジャミー/訳・高田ゆり子)を転載させていただきました。ペシャーワルを舞台にした、不思議な小説です。

登利谷正人さんの「ペシャーワル便り」、すぎたカズトさんの「国境にかけるスクリーン」、そして毎回会員にお願いしている「私の1枚」などの連載の他、12月に開催した「パキスタン料理教室」の模様もレポートしました。パキスタン・ニュースも充実したものになっています。[高安]

Vol. 221……2009年1月発行
パキスタンの自動車産業発展のための提言:伊藤洋 1
IMF金融支援に救われる
 −向こう2年間対外決済に200億ドル超必要
9
日本投資誘致へのPJBFの動きーカースィム港に特区設置 12
〈世論調査〉国の現状と方向性に不満ーインフレが最大関心事 15
パキスタン駆け足旅行:若山ゆりこ
パキスタン系アメリカ人(2):モハッマド・ライース
《ウルドゥー短編小説》
血痕:アブドゥッラヒーム・アジャミー/高田ゆり子訳
一五
《連載》ペシャーワル便り(8):登利谷正人 二一
第7回パキスタン料理教室開催 二四
国境にかけるスクリーン(9):すぎたカズト
私の一枚(105)…思いで・タキシラ:武石尭
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